1 発生機構 |
1)大気中に窒素酸化物と炭化水素(特に不飽和炭化水素)が共存する場合、太陽光の照射を受けると、その紫外線によって光化学反応を起こして、オゾン、パーオキシアセチルナイトレート(PAN)、二酸化窒素、過酸化物等の酸化性物質、ホルムアルデヒド、アクロレイン等の還元性物質、エアロゾル等が生成します。また、二酸化硫黄が存在するときは、硫酸ミストが生成します。 2)光化学反応によって生成する酸化性物質のうち、二酸化窒素を除いたものを光化学オキシダント(以下「オキシダント」という。)と称し、光化学スモッグの指標としています。 3)オキシダントは、一般に中性ヨウ化カリウム溶液を用いる測定方法によって測定されており、この場合の測定値の大部分はオゾンによるものであることが確認されていますが、眼に対する刺激性物質として知られているホルムアルデヒド、アクロレイン等については、この測定法では測定されません。 |
2 人の健康への影響 |
1)オキシダントの健康への影響については、急性影響としては、眼の刺激(眼のチカチカ感、流涙等)症状や鼻、咽喉及び呼吸気道の粘膜刺激(喉の痛み、いがらっぽい感じ、息苦しい等)症状が主体であり、喘息患者に対しては発作の誘発がみられることが知られています。 2)光化学スモッグによるとされる被害届けの状況をみると、児童・生徒等の若い年代を中心に、光化学スモッグ注意報等の発令時と相前後して被害が生じています。 3)これらが光化学スモッグに起因するものかどうかについては、その事例発生時に当該地点で汚染物質の測定が行われていないことや、被害者についての健康診断、各種臨床検査等によっても診断基準が確立されていないことなどから、現在のところ大部分の事例は光化学スモッグの健康影響と断定することは困難な面があるとされています。 4)光化学スモッグの影響の発現は、当然のことながら汚染物質の濃度と暴露時間及び人的要因(性、年齢、健康状態等)によって異なるものであり、さらに過激な運動時及びその後には、汚染物質が比較的低濃度であっても、影響が激しく現れることが知られています。 5)オキシダントによる急性の刺激症状は、一般的には軽度で一時的なものであり、通常特別な医学的処置は必要ないものと考えられますが、次のような措置をとることが望ましいでしょう。 ア.主訴あるいは臨床症状の軽重によっては、専門臨床医への受診を勧奨し、いたずらに不適当な自家療法に走らないこと。 |
!!光化学スモッグ注意報が出たら!! |
○なるべく屋外に出ないようにし、激しい運動は控えましょう。 ○目がチカチカしたり、のどが痛くなったりしたときは、洗眼やうがいをしてください。 それでも症状がよくならないときは、医師の診察を受け、練馬区保健所予防課(区役所本庁舎9階)へ届け出てください。 ▽問合せ区役所内環境保全課管理係 |